今思う

若い頃は技術力、技能力を身に付けるためにあらゆる努力をした覚えがあります・・・

先輩に一泡吹かせてみたいと、毎夜勤務先の倉庫で技能の練習を重ねました・・・

また、技術や免許資格を取得するために会社の事務所を借りて日々深夜まで勉強も致しました・・・

お陰様で免許資格をいち早く取得出来たので、20代以後新たな資格を取得する大変さを免れて、今日の会社を創る基本条件を整える事が出来たのです・・・

若い時は練習の成果がすぐに身につき、現場で指示を出す先輩があっけにとられる顔を見るのはしてやったりと、内心面白がっていたものです・・・笑

仕事が面白いと思いだしたら夜明けが来るのが楽しく、現場に行くのがわくわくしてとても楽しくなり、なんで夜になるのかと残念がる思いをしたものです・・・

その結果、兵庫県の電気工事競技大会で三位に入り、県知事から表彰もされました・・・

当時は、技能オリンピックを目指そうと猛練習をし始めましたが、その志をあきらめることに、そうです、自営業として独立することになったのです・・・

しかし、技術や技能は答えが決まっていますから、努力の成果が目に見えるように現れ、自分でも納得のいきやすいものです・・・

ところが、自営業を始めてすぐに思い知らされたことは、如何に技術や技能に優れていても、お客様に認めて頂き、お仕事を頂く、お取引をして頂く事の難しさを嫌と言うほど思い知らされました・・・

信用、実績、財務力、知名度、経営の知識、人脈、社会的常識、社屋、人材、設備、何一つまともなものを持ち合わせていないことを思い知らされて愕然と致しました・・・

よし、それなら自分にあるのは若さ、人の3倍の時間働いたら競争出来る状態に少しでも近づける事が出来るかと考えてそれこそ死に物狂いの毎日が始まりました・・・

創業後、約10年間は年間に355日、毎夜10時頃まで必死で働いたものです・・・

子供たちはお父さんいつ帰るの?、よその家の友達は家族で遊びに行ってるのに、私たちにはお父さんがいないと泣かれもしました・・・

ところが、身体を使って仕事をするのは限界があります・・・

事業をする、経営をすると言う意識の無い状態は、例えば高速道路をセカンド、つまり二速くらいの変速位置でエンジンを全開して走るようなものだと気づいたのです・・・

こんな走り方をしていたら、やがてエンジンが焼き付いてしまうだろうと不安になったのです・・・

いつまでも若さは続きませんからね・・・

ま、これに気付くまでには、諸先輩のアドバイスや様々な研修、沢山の経営者や例えば孔子の論語などあらゆる本を読みながら経営に必要な知識を身に付ける必要がありました・・・

それを学びながら、ある時、一緒に働くみんなの夢を叶えられるような会社の経営を目指そう、ほんとの経営者になろうと決心を致しました・・・

何事もそうですが、人はだれでも明確な目標が定まると思わぬ力を発揮する・・・

次の世代の人材を育てる努力も精一杯続け、今も継続中・・・

しかし、人生は時としてとんでも無い出来事が起きるもの、そのような事態になるとわかるのが人間性、良い人々に恵まれ、多くの人々に助けられて生きていること・・・

経営者として努力を続け、今日に至りましたが、未だに学び続ける必要があると思い知る日々です・・・

最近は渋沢栄一さんの本を2冊読ませていただきましたが、偉人と言われる方でさえ、宇宙人的発想でなく、孔子の論語を学び、原理原則、人間本位で日々堅実に考え、目標を持って努力をされた方なのだと自然に理解出来ます・・・

経営とはほんとにこれが正しいと言う、科学、技術、技能のように答えの出る分野とは違うものだと改めて思う次第です・・・