新しい経営理念

最初は、約20年前に兵庫県中小企業家同友会に入会した後、諸先輩から、経営理念を作らないと経営者ではないと言われ、見よう見まねで自分の思いを文章に表しました。
しかし、当時の従業員は見向きもしてくれませんでした。当然です。私自身が経営者とは何たるものなのかまるで理解していなかったのですから。しかし、内容は非常に高尚なもので、自分の理想を表現していたので、私自身の心がくじけそうになったとき、不思議と何か心の支えになっていたように思います。その後、経営の勉強を続け、自分が社長という立場を少しずつ理解できるようになってきた時、約10年くらい前になりますが、もう一度経営理念を作り直そうと考えるようになったのです。
しかし、それからが大変でした。考えては書き、破り、と言う状態が10年近く続きましたが、いかに自分の知識や能力、表現力が劣るものなのかと、無能さを知り、悩み続けました。ますます自分のやりたいことが文章として表現出来なくなくなっていました。
このような状態でも、少しは力になったのは、先輩に指導され、つたない想いで創った
最初の経営理念でした。
社員にはまったく理解してもらえないものでも、自分の思いが少しは表されていたので、私自身の支えにはなってくれていたのです。
約10年以上悩み続けていたのに、最近ふとしたことから、自分の思いを表現するキーワードが見つかったのです。そして、新しい経営理念を一気に書き上げました。
62歳にして、やっと自分の本当の言葉で自分の思いを表現出来たのです。
私自身は、今までこのために仕事に、日常生活にと頑張ってきたと思えるのです。
人それぞれに、考え方や、表現の方法は違うと思います。
私の作った経営理念を他の人が読めば、なんやこんなものと思われるかもしれません。
しかし、自分自身は自分の人生を賭けて納得のいく経営理念を作れたと思っています。
後は、この経営理念に恥ずかしくないように頑張るのみだと自分自身に言い聞かせています。少し真面目過ぎる内容になってしまいましたが、学ぶことの奥深さは際限のないものだと感じ、創業35年目を迎え、改めて新しい将来を見据えて頑張りたいと思う次第です。
この新しい経営理念を今の従業員の人たちが理解してくれるのか、理解してもらえるなら本物であり、大きな力になると思いますが、正直大丈夫かなーと不安になります。