昇給に対する会社の原資はいくら必要か
経済が順調に発展している過程なら大きな問題にはなりませんが、私は社長としていつも疑問に感じることがあります。政党、政治家、労働者の皆さんも、毎年のように昇給に関し、会社をそして経営者に対して厳しい要求を突きつけることが当たり前のように行われています。しかし、労働者の皆さんはご存知でしょうか。自分の昇給される金額に対し
会社は総額いくらの原資が必要なのかと?例えば月額一万円の昇給をしたとします。
会社に必要な費用は約、1.5倍の15.000円必要になります。それは各種の費用分担があり、例えば社会保険などで考えますと、みなさんの給与から引かれている厚生年金や社会保険費と同額の費用を会社が負担をしています。結果的に、皆さんの負担する法定福利費と同額の費用を会社が負担することになるから、そのような費用総額必要になるのです。
その結果、会社が昇給を行う原資総額15.000円に対し、労働者の皆さんの手取額は約6.000円~7.000円程度となり、税金も含め約9.000円~8.000円は国に納めることになるのかと思います。どのような立場の経営者でも、社員もしくは従業員と呼ばれる立場の皆さんに少しでも手取りを多く持って帰って欲しいと思っているものです。
経済が非常に厳しい昨今、経営者も社員も必死でがんばり利益を求めて働いて、納税を行っているのですが、その使い道を真剣に考え、正しく使って欲しいものです。
経営者として不思議に思うことは、労働組合の皆さんが、会社と必死で団交しているニュースをよくテレビなどで見るのですが、なぜ、このような昇給原資総額に対する会社負担や個人の手取り割合の事実を認識されていないのかと、厳しい国際競争の時代になり、今は労使共に大変な思いで働いているはずなのですが、労使双方お互いに問題点をよく考えてみる必要がある時代ではないのでしょうか。零細企業の経営者の悩みです(--)
***以前福田総理大臣が経団連に対し、従業員の給与を昇給してやって欲しいと要望されていましたが、本音は誰のためだったのでしょか????
鳩山総理大臣も最低賃金の引き上げを検討するように指示をしたそうですが、本音はどこに?????